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Chapter 9. 響き合う「あまじょっぱさ」の正体 - Alchemy -
思考の記録:なぜ、食塩を一粒も加えずに、この味に辿り着いたのか
「遥 -haruka-」を一口含んだとき、誰もがまずその「あまじょっぱさ」に驚き、そして深い余韻に浸ります。
しかし、このバウムクーヘンのレシピには、味を調えるための「食塩」は一粒も含まれていません。
その正体は、百五十年という歳月が醸し出した「百年味噌」そのものにあります。
熟成を重ねた「匠白」と「匠赤」のブレンド。
そこに含まれる天然の塩味を、無塩バターと生クリームの豊かなコクが包み込む。
そこに「きび糖」の柔らかな甘みが加わることで、口の中で完璧なコントラストを描き出すのです。
外から加えた塩ではなく、発酵の過程で素材と一体化した塩味だからこそ、角が取れ、まろやかで奥行きのある「あまじょっぱさ」へと昇華されます。
日本人は古来より、味噌や醤油といった発酵調味料を通じて、この複雑な味わいを愛でる感性を育んできました。
私たちの身体に馴染む素材を研ぎ澄まし、余計な添加に頼らず、素材の対話だけで引き出す。
塩を加えない。
それは、素材が持つ「完成された力」を信じ切ったからこそ辿り着いた、NORTHだけの答えです。

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